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2020/10/08|今月の精油は、「ベチバー」
10月に入り人々や木々の装いもすっかり秋色となりましたね。
秋の日はつるべ落としといわれるように急速に暗くなるのが早くなる季節です。この時期は、いつになく感傷的な思いに捕らわれる人も多いようです。
そんな今回のメルマガは、その高いグラウンディング能力で自然のエネルギーを与え心身を活性化してくれるベチバーについてお話します。
乾いた大地に深く根を張るパワフルなベチバーの魅力
レモングラスに似た背の高い多年草のベチバーは、1メートル以上も大地に根を張り地中深くにその根を伸ばしていきます。
イネ科の植物の多くの精油は、葉から抽出されるのに対してベチバーはこの根から抽出されます。
原料である根が古いほど良い精油が採れると言われ、収穫後はよく乾燥をさせてから水蒸気蒸留法で抽出されます。
乾いた大地に地中深く根を張る力強さから私たちにも力強いパワーを与えてくれる精油です。
ブレンドのベースや保留剤として使うと際立つ
主要成分であるベチベロール、ベチボン、ベチバズレンからも名前の所以を感じさせるベチバー。
スモーキーな中に甘さを感じる重めの香りはブレンドのベースや保留剤として使われます。
パチュリー同様好き嫌いがはっきりとした個性的な香りですが、ブレンドに少しプラスするだけでその効果が際立つ精油です。
深い鎮静をもたらし心の落ち着きを取り戻す
スピリチュアルな世界で、『地に足をつけて生きる』ことを意味するグラウンディングという言葉がありますが、
大地に深く根差し環境に左右されることなくどっしりと生き抜くベチバーの姿は、まさに精油界のグラウンディングを象徴していると言えるでしょう。
頭ばかり働きすぎて体や心がついていけず疲れてしまったときに、等身大の自分を見直し自分のペースに見合った速度に調整を図ってくれます。
秋から冬にかけて気分が落ち込むウィンターブルーに
毎年日照時間が短くなる10月頃から憂鬱な気分になったり落ち込むことが多くなり、
春が近づいてくると症状が治まる季節性のうつ病であるウィンターブルーに悩まされる人は少なくありません。
コロナ禍の今年の秋冬は特に気をつけたいところです。とはいっても、自分の意志だけではなかなか調整することが難しいのがメンタルヘルスです。
そんな時に、アロマテラピーはとても心強い味方になってくれます。
精油の世界のトランキライザー
強い鎮静作用をもつベチバーはその特性から精油の世界のトランキライザー(精神安定剤)と呼ばれることがあります。
情報過多となりやすいこの環境の中で、周囲の声に過敏になりやすい繊細な心の持ち主には、ベチバー得意のグラウディング作用が自然のエネルギーで活力を補給しぐらつきやすい不安定な足元をしっかりと支えてくれることでしょう。
癖のある香りのベチバーですが、相性の良い柑橘系やフローラル系、オリエンタル系の精油にほんの少しブレンドするだけでその底力を発揮します。
香りと炎が心を落ち着かせるキャンドル芳香浴
キャンドルの揺らめく炎を見ていると不思議と心が落ち着きます。
キャンドルに精油をプラスすると香りと揺らめく炎がヒーリング効果を高めてくれます。
Let’s try❕
【用意するもの】ベチバー精油1滴・サンダルウッド精油1滴・オレンジスィート精油1滴・無香料のキャンドル
【使い方】
1 キャンドルをともす。
2 キャンドルの溶けたロウの部分に、ベチバー・サンダルウッド・オレンジスィートの精油を滴下します。
溶かしたロウに精油を入れ再び固めて作るアロマキャンドルもありますが、市販の無香料のキャンドルを利用すると手軽にキャンドル芳香浴を楽しむことができます。
*キャンドル芳香浴の使用上の注意 〇必ずキャンドル表面のロウを溶かし溶けたロウの部分に精油を滴下してください。〇火の取り扱いには十分に注意をしてください。〇お子様やペットの近くには放置しないでください。〇キャンドルを設置する際には、トレイやキャンドルホルダーなどの上でご使用ください。〇カーテンなど燃えやすい物の近くには設置しないでください。〇燃焼中はキャンドルを目が届く位置に設置してください。〇オイルウォーマー用などの簡易キャンドルでのご利用はお避け下さい。
アロマテラピーは病気になる前の“未病”の時、いわゆる“予防”の時に威力を発揮します。
いつもの暮らしの中に取り入れることによって知らず知らずに心身の予防ができる素敵な香りの魔法のようですね。