Project Description

セラピストを訪ねて(第1回)

aroma design room Perfume Garden
田上 和代さん

“脳から癒やす”五感フル活用のサロン

茨城県水戸市の郊外に田上さんが経営されるPerfume Gardenさんはあります。子供が多い新興住宅街でありながら昔からの緑が多く、窓を解放するとそこには一面の田んぼが広がります。風が青々とした稲を揺らす音、鳥のさえずりをかすかに感じながら自分だけの癒やしの時間を楽しめるPerfume Gardenさんを訪ねて開業の経緯やお店の特徴を伺いました。

文章:鈴木 壮哉

サロンを開業されようとしたきっかけを教えてください

もともとアロマテラピーが好きで、いつか自分のサロンを開くのが夢でしたが、結婚後3人の子育てで10年が経過し、セラピストを養成するスクールに通うことすらままなりませんでした。しかし夢を実現するべく一念発起し、今から2年前の2019年、友人の紹介で知り合った都内に住む先生の下でもう一度基礎からアロマテラピーを勉強し、セラピストを目指すことにしました。

都内まで通われたのですか

はい、家族の協力もあり、定期的に都内に通い座学と実技の指導を受けていました。しかし、どうしても人体のつくりでピタリと手が止まってしまいました。骨格や筋肉などゼラピストとして絶対に必要な知識とわかっているのに、全く頭に入らずペンが進まず時間ばかり過ぎていき焦りが強くなっていました。「サロンを開くことが長年夢だと思っていたが、自分は本当にボディを施術するセラピストになりたいのか」という迷いまで浮かびはじめ、さらには2020年からのコロナ禍で都内への通学も難しくなりました。そこで講座をzoomに切替えて修了し、ボディの実技はコロナ禍が収まってからの再開を目指すことにしました。

どのタイミングでアロマテラピーに戻ってこられたのですか

2021年2月、毎日を忙しく過ごす30代の友人に自分ができることは何だろうと思い「お疲れ様」の気持ちを込めてお菓子と自分でブレンドした香りで作ったアロマスプレーをプレゼントしました。その日彼女から届いたお礼のラインにはお菓子のことだけが触れられており、「あのアロマスプレーは気に入ってもらえなかったのかな」と私は少し落ち込んでいました。次に彼女に会ったとき、彼女は私にとてもうれしいことを伝えてくれました。「あのスプレーの香りとても良かったよ。毎日心が張り詰めていたけれど、香りで息抜きの仕方を教えられた。だからこそ感想とお礼を直接伝えたかった」と彼女の目にはうっすら涙も浮かんでいました。それだけつらい環境にあった彼女を少しでも楽にすることに自分のアロマの知識が役立ったと思うと本当にうれしくかったです。この出来事をきっかけにそれまで自分が悩んでいたボディにこだわらず、香りとハンドトリートメントで自分らしさを表現するサロンを目指したのです。

開業までどれくらいかかりましたか

それから、1ヶ月半で開業しました。パソコンは苦手でしたが、メニューの作成等サロン開業に必要な準備を家族や友人と共に行い、皆で作り上げました。

Perfume Garden の由来は何ですか

アロマのお店だから最初はアロマが入るお名前で考えていました。しかし、なかなかしっくりくるものがなく悩んでいました。ある夜、香りをキーワードにさまざまな名前をベッドの中で考えていたときに、いきなり降りてきた名前がPerfume Gardenでした。Perfumeは一般的に香水で用いられますが、「心地よい自然の香り」という意味もあります。私は自分のサロンを「心地よい香りがあふれる場所で香りの輪を広げるところ」にしたいと思っていたので、すぐにPerfume Gardenと名付けました。

サロンの特徴や自慢を教えてください

自然に囲まれた静かな場所にあり、私自身も植物が好きでバラだけでも11種類、その他を入れると40種類くらいの植物を育てています。目前に広がる緑でデジタルデトックスを行いながらピアノの演奏と共に「自然と癒やしをもたらす環境」であることが最大の特徴です。また、おもてなしの心をとても大切にしており、こだわりの部分でもありますが、お茶にしてもタオルひとつとってもより心地良く感じて頂ける物を厳選しています。お客様の目線に立ち、同じ今治タオルでも触り心地や軽さをひとつひとつ手で確かめて、比較して選びました。このような細かい部分も感じて頂けたらうれしいです。このように、いいものに囲まれて自分だけの贅沢な時間を心ゆくまで過ごせるのが私のサロンの自慢です。

鳥のさえずりと葉音しか聞こえないのどか場所が疲れた五感にも休息を届けます

摘み立てのバラを散らした贅沢なハンドバス

ふかふかの柔らかいタオルがタッチング効果を高めます

うれしい瞬間や楽しい瞬間はどんなときですか

いちばんはサロンを通じて出会った人の幅が広がったことです。ハンドトリートメントにいらっしゃる方は30代から40代の方が多いのですが、クラフト講座には60代から70代の方もいらっしゃいます。海外生活の経験があり、自然との親しみ方にも明るい方で、逆に草花のことを教えて頂くなどこれまで自分が経験したことがないことに出会え、まさに私が開業当初に掲げた香りの輪が広がっていることを感じます。また、ハンドトリートメントに使用するオイルはお客様のお悩みや体調、好みに合わせてカウンセリングを行いながらブレンドをするのですが、そのオイルでトリートメントをしたときに「うわーいい香り」と喜んで頂けた瞬間は本当にうれしいです。

キャリアオイル、精油以外にもデッドシーソルトやローズウォーター、ハンドミストなどをご愛用

現在の悩みやこれからの目標を教えてください

まだ生まれたばかりのサロンなので告知がほとんどできていません。ホームページを整備して多くの人に知って頂きたいと思います。また、今ある自然や環境を守ることの大切さを子供たちや大人に伝えていきたいです。

ご家族の応援がママの頑張りを支えています

生まれたてのサロンさん
これからのご発展を心よりお祈り申し上げております

取材を終えて

新企画セラピストを訪ねて。記念の第1回は地元でサロンを開業された田上 和代さんにご出演いただきました。田上さんの第一印象は好奇心の旺盛さと力強さ。私たちとの会話の中でも次々生まれる新しいサービスや商品の販売方法は、一緒に訪問しハンドトリートメントのモデルにもなってくれた大森 かおりさんもただただ驚きっぱなしでした。早速、大森さんと一緒にイベントを企画しているそうです。従来の「アロマ」という枠にとらわれず、まずはやってみるという前向きさできっとPerfume Gardenさんを人気店に育ててくれるのではと楽しみにしています。

ご出演いただけるセラピストさんを募集しています

個人やサロンに焦点を当て、セラピストを目指されたきっかけやサロンの特徴などをご紹介させてください。状況にもよりますが、近隣の方は訪問して取材をさせていただきます。遠方の方はzoomを使ったオンラインでの取材をお願いいたします。詳しいことは弊社までお問い合わせください。

お問い合わせ先
TEL : 029-224-7171
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